新聞で紹介された時から読みたいなぁと思っていて、hardpeachさんからオススメされたこともあって、「その日のまえに」と言う本を読み始めました。この本は生と死と幸せの意味を見つめる短編連作集(と帯に書いてありました)で、まだ1話目しか読んでいないのですが、すでに泣きました。というのも、中学1年生で亡くなった友人を思い出してしまったから・・・。
中学1年生・・・今から18年も前のことなんだなぁ・・・。
友人といってもそんなに親しかったわけでもなくて、「友人の友人」くらいの関係だった男の子。その子は小学4年頃に小児癌を発症しました。元気だった頃の彼は、近所でも悪評高い(?)といってはなんですが、とんでもなく暴れん坊で腕白坊主でした。いつも自転車をかっ飛ばし、悪戯をして、体は小柄だったものの、中身はまるでジャイアンでした。女の子にもやんちゃな意地悪や悪戯をしてばかり。そんな彼が、小学4年のある日、入院しました。担任の先生によれば「ちょっと病気で入院」ということで、誰も大して気にもしていませんでした。ところが、そのまま彼が登校する頻度は極端に減り、ほとんど学校へ来ないままに月日は流れて・・・。
6年生になり、久しぶりに学校に来た彼は痩せて、まったく元気が無くて、別人のようでした。帽子をかぶっていたのですが、クラスの男の子がふざけて帽子を無理矢理脱がせると彼の髪はほとんど無くなっていました。今にして思えば抗ガン剤の副作用だったのかな・・・。子供ながらに事の重大さに気がつき、その場の空気は凍り付いて・・・。担任の先生は私たちを本気で叱りとばした。そしてその日から彼は学校に来なくなった。とても、とても切なかった。
その後、私の友人が彼の友人だったこともあり、私は友人と一緒に何度か彼の家に遊びに行きました。何度目かの訪問の時に、彼のお母さんから「目が見えるうちに遊んであげて」と言われて、もう彼が長くないことを悟り、涙が止まらなくなりました。そして、今になって、彼のお母さんが、もう長くない息子の側で遊ぶ健康な私たちをどんな思いで見ていたのか想像すると、胸が締め付けられる思いです。
そして私たちは中学1年生になり、楽しく過ごしていたある日、彼は中学校の門をくぐることなく逝ってしまいました。わずか13年の生涯・・・。私も友人も葬儀でたくさん泣きました。友人は弔辞を読みながら、泣き崩れました。けれどそんな友人を見て、笑っていた子もいて・・・。葬儀で笑った人は、大人になって、そんな自分の言動を悔いたりしているのでしょうか。それともそんなことに気づかぬままに生きているのか・・・。
今となっては彼の遺影を思い出すことができず、思い出すのは悪戯ばかりしていた、元気な後ろ姿。彼にとっての一生は、どんなものだったのかな・・・。どんな思いでその生涯を終えたのか・・・。
葬儀から帰った私に、父が「あの子は本当に手の付けられない悪ガキだった。短い一生で、元気なうちに一生分の悪戯や遊びをしてしまったのかもなぁ。なんて激しく終わった生涯なんだろう」としみじみ言いました。本当に、なんて短くも激しい生き方だったのだろう。自分の命が短いことを生まれた時から知っていたかのような人だった。
数年後、彼のお母さんに赤ちゃんが生まれたことを伝え聞きました。「今度こそ、お兄ちゃんの分まで長生きしてほしい・・・」と話していたそうです。私も、どうか赤ちゃんと、そして彼のご両親が幸せになれるよう、祈らずにいられませんでした。その赤ちゃんも今は亡くなったお兄ちゃんよりも大きくなっているはず。今の様子は知るよしもないけど、幸せであってほしいな。
読んだ本の話からは逸れてしまったけど、遠い記憶の中のあの子を思いだし、書かずにはいられなくなりました。真剣に命や、生きることについて考えるきっかけを与えてくれたこの本、この続きもじっくり読み進めたいと思います。
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